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Channel: アンデオール バレエ日和
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【発売日に購入】【早速鑑賞】新国立劇場バレエ団イーグリング版『眠れる森の美女』DVD/新国立諸々

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10月26日(金)発売の新国立劇場バレエ団ウェイン・イーグリング版『眠れる森の美女』を発売日当日に購入し
一昨日早速鑑賞いたしました。今年6月の収録で、主演は小野絢子さん、福岡雄大さんです。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/detail/26_013034.html

※当ブログで時々(でもないか)綴る身内の会話及び脳内花畑状態な記述が多々ございます。
そんな記事を月末の多忙なときに読んでいられぬとお思いの方は
恐れ入ります、次回更新の鑑賞記事まで今暫くお待ちください。

新国立劇場バレエ団のDVD購入は2010年1月発売の『ドン・キホーテ』
(収録は2009年10月ザハロワ&ウヴァーロフ主演)以来5枚目。
発売決定と収録日を知った際、即座に購入を決めた発売を待ち遠しく思っていた1枚です。
書店で手に取り表紙にニンマリ、レジでもその表情はおさまらず
1日の買い物客で最たる怪しさであったと思います。店員さん、申し訳ございません。

今年5月のNHKバレエの饗宴テレビ放送にてイーグリング版『くるみ割り人形』2幕を観た母も
放映時の記事通り今回も一緒に鑑賞。
新国立劇場バレエ団全体には好印象を抱きながらの鑑賞であっても
忖度無しの言いたい放題な感想に気づかされる点もいくつかありました。
ところで、母は上演時間が長過ぎるとの理由で眠りが大の苦手。
平日夜に3時間の映像鑑賞に睡魔は勝てぬであろうと想像し、
この日は金曜ロードショー『もののけ姫』も控えていた関係で所々飛ばしつつ母用に30分程度に見所を縮めて再生。
フロリナ王女と青い鳥は必須としてどの辺りを見せるべきか
発売決定が告知された頃から案を練っていたその甲斐はあったのか無かったのか分かりかねますが
無事最後まで鑑賞してくれまして管理人も一安心です。

まずプロローグの妖精たちのコーダはリラの精たちについて、
美しい人々が揃って踊る息の合い方にこの度も驚き感激したようで
この方々にずれるという言葉は無縁なのだろうと思ったとのこと。
そして我が家全員が大好き、本島さんのカラボスが登場すると
饗宴のときと同様「姉さん!!」を連発。(サザエさんのカツオか笑)確かに何度観ても映像で観ても痺れる場面です。
蜘蛛の乗り物を目にするなり、宮崎駿さんのアニメの世界を思い出したようでもあります。
『不思議の国のアリス』ではハートの女王を踊ると伝えると
きっと似合い過ぎであろうと想像の翼をはためかせておりました。

ガーランドワルツ途中で次々と登場してくる4人の王子は最初何の人々であるのかよく分からずであったようですが
求婚に来る王子たちでお国が決まっていると各々説明すると
イタリアの王子の帽子を見るなりマルコ・ポーロの帽子にそっくりと注目。
リボンの騎士と私は呼んでおりましたがマルコ・ポーロ発言は新鮮でございました。東方見聞録、読んでみるか。
そしてお待ちかね小野さんの登場。余りの安定感に眠っていても踊れそうと画面を凝視。
加えていつ観ても可愛らしく美しいと溜息ものだったようです。

森の場面は全て飛ばして(機会があれば観てもらいます)結婚式。
3幕は2015年のNHKバレエ饗宴放送でも観ておりますが遠い日の記憶のようで
重厚な舞台装置や宝石たちの達者な踊り、猫たちの楽しさにはなぜに猫かと言いつつ
御輿担ぎのワンちゃんはもう出ないのかと不満を漏らしておりました。どうやらかなり印象には残ったようです。
赤ずきんと狼では狼のふかふか素材な手足が目に留まったとのこと。

いよいよフロリナと青い鳥。フロリナが米沢さんと分かるとより嬉しそうに眺め、
青い鳥の人は誰かと聞いてきたため(万歳)名前を伝え、母に着物トークショーイベントの写真を見せた際に
京都きもの市場の社長さんと思い込んでいた人であると説明しようと試みたのも束の間。
透け透け鯉のぼりな衣装に仰天したようで、腕が剥き出しであるのは
布購入の予算不足だろうか、それとも羽根を誰かに捥ぎ取られてしまったのかと疑問に感じたようです。(同感だ。そして羽根の捥ぎ取られは原作と重なっている)
小野さん福岡さんのグラン・パ・ド・ドゥには予想通り大満足で
コーダで後ろに揃って下がるところがいつも謎だが面白い振付と話しておりました。

飛ばし飛ばしの鑑賞で生ではなく映像ですので一概には言えませんが
全体の印象としては装置は重厚で立派でありながら
衣装がぼんやりとした色彩のデザインが多かったのが気になったとのこと。
特に3幕のオーロラ、リラ、妖精ソリストの色彩がもっとはっきりとした色の方が望ましいと口にしておりました。
新国立ファンの間でももはやネタにされている青い鳥の鯉のぼりは
布不足デザインは問題だが装置とのバランスを考えると色合いは他の衣装よりも違和感がないのではとの感想です。
今回は観ておりませんが、森の精たちもなかなかインパクトの強い色彩であると話すと一言。
「オレンジだっけ?」
どうやらイーグリング版のくるみと眠りを混在させておりました。まあ仕方ない。
蜘蛛の巣の模様と緑を合わせたカラボスの衣装が一番上出来と思った様子です。

私は2014年の初演から全公演鑑賞しておりますが衣装で良いと感じるのはカラボス、
リラの精たち(リラにピンク色は首を傾げるがダンサーたちには似合っている)、
オーロラの友人、4人の王子。特に4人の王子はお国別設定をしている演出は多くあれど
品のある配色で細部に至るまで装飾も凝っていて且つ
東洋人のダンサーにも合うデザインであると初演時から見惚れております。
DVDでは井澤さんがロシアの王子を演じていらっしゃいますが
勿論着こなしは綺麗ですが何処かヨーロッパの血が入っていそうな雰囲気。
イタリアの真っ白レースに覆われた王子が実にお似合いであったと2017年公演が思い起こされます。
帽子の形といい上着の模様といいロシアはロシアでもアジア寄りの韃靼地域であろう衣装は
2017年、2018年公演ともに渋い容姿が絵になる渡邊さんが嵌り過ぎていて
弓矢を手に草原を馬で駆けていそうな印象が刷り込まれ今も度々脳内再生。
DVD鑑賞後、地域も時代設定も異なるが金曜ロードショー『もののけ姫』における
ヤックルに跨って大疾走するアシタカの場面に差し掛かると
渡邊さんロシアの映像を残して欲しかったと一層思えてなりませんでした。
2017年公演で衝撃を受けたきらきら金閣寺と渋い銀閣寺同時出現な対決、
例えは良いかどうかはさておきまた観たいものです。

拙い感想はこの辺りにして、DVDの解説監修はバレエ評論家の守山実花先生。
細かく噛み砕いての文章で構成され、仮にバレエをご覧になったことがない方であっても
あらすじがすっと頭に入りそうな分かりやすさで作品の世界へと案内してくださいます。
何度も鑑賞している者であっても作品を深く理解するための10の鍵、や
オーロラの小野さん、デジレ王子の福岡さん、リラの細田さん、カラボスの本島さんへのインタビューも濃い内容。
作品の歴史や新国立のレパートリーについても触れていらっしゃりカラー写真も豊富で
読み物として重宝するDVDが自宅に増え嬉しい思いです。どうぞ解説を読みながらご覧ください。


◆その他新国立諸々(いつの間にか色々更新されいましたので全ては網羅しておりませんが悪しからず)
※10月27日(土)産経新聞朝刊に『不思議の国のアリス』開幕を間近に控え
米沢さんと渡邊さんへのインタビュー記事が掲載されています。
ネットでも閲覧可能、ティーポットを背景にお2人とも爽やか。
いよいよ開幕まで1週間を切り、楽しみでなりません。
https://www.sankei.com/entertainments/news/181027/ent1810270006-n1.html

※雑誌きものsalon最新号の2018年秋冬号に、今年6月『眠れる森の美女』公演初日終演後に開催された
木村さん渡邊さん(お2人とも2018年春夏号にてモデルをお務め)を迎えてのトークショーの様子が
最後の方のページに記されています。先着30名だったか、参加者の着物姿も着物や帯模様の解説付きで写真も掲載。
私は載っておりませんので全員着物美人揃いなページです。どうぞ安心してご覧になってみてください。
トークショーの様子として木村さん、渡邊さんがお話しになっている写真も載ってはいますが
伏し目がちな一瞬を捉えた1枚で、笑みが零れている写真もあったでしょうにとやや不満はございますが
お2人が主演した楽日でのグラン・パ・ド・ドゥ写真も小さいサイズですが載っていますので是非ご一読ください。




新国立の動画チャンネルにて26日より公開された映像。
音がないのは我が機械のせいか分かりかねますが、2017年『ジゼル』2幕を短くまとめた映像です。
これまでの鑑賞歴約650回(今はもっと増えた?)で涙した3本のうちの1本。映像だけ観ても震えが止まりません。
管理人が感涙に咽るのは約220回に1回の割合らしい。(少な過ぎか)

※映像といえば、遡ること半袖の季節にロイヤルシネマでスカーレット版『白鳥の湖』、
そして昨夜は東京国際映画祭にてヌレエフの伝記映画『ホワイト・クロウ』を観て参りました。
来月何処かの機会で紹介したいと思っておりますが後者は亡命の瞬間の一部始終までもが描かれ
緊迫状態にあった東西の情勢が手に取るように分かって非常に面白く
多くの方にご覧いただきたいと思っております。劇場公開して欲しい作品です。






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