2015年も本日で終わり。昨年に比べると鑑賞回数は減ったものの多くの素晴らしい舞台に出会えました。
問題が来年にも持ち越されたエンブレムや響きは似ていても競技場と異なり順調に公演を続けている
新国立劇場バレエ団を始め、素敵な舞台の数々に感謝。
公演によっては空席が目立ち、そんなときチケットの爆買いをしてくれる人が
出てこないかなとふと頭をよぎったりもいたしました。
動画サイトが普及して生の舞台の醍醐味を味わいにくい時代になり、バレエ公演のシネマによる公開も急増。
ドローン技術を駆使しての映像拡散も、近い将来有り得るかもしれません。
さてラグビー日本代表が史上最大の番狂わせと言わせる活躍が話題になり
小さな子供から大人まで、五郎丸選手のポーズを真似る人が続出しましたが
スポーツと同様常に生の舞台で勝負をしているダンサーの方々の集中力の高さには永久に頭が上がることはないでしょう。
しかも明確な点数がつかない芸術の世界で生きていくことがどんなに過酷であるか
その凄まじさには改めて圧倒される思いです。
数日前にも書きましたが今年はとにかくドンキ祭りな年で全幕では5回鑑賞いたしました。
スペインを舞台にキトリとバジルの笑いあり、美しさあり、情熱溢れる楽しい恋物語ですが
見せ場の1つ、バジルとエスパーダの火花の散らし合いも忘れられません。
5回中3回は今年2度の世界最高得点を更新したフィギュアスケート羽生結弦選手の如くエスパーダの圧勝でしたが。
ところで昨年は松岡修造さんのカレンダーのように「毎日更新」を掲げていた当ブログ、今年は更新頻度がだいぶ落ちて
何人かの方に今後も続けていくのかとご心配の声もいただきました。
でも安心してください。来年も続けますよ!
前置きが長くなりましたので北陸新幹線のように速度を上げて参ります。そんなこんなで今年の鑑賞を総括です。
今年のトリプルスリー、ではなくトップスリーは篠原聖一さん振付の3本でございます。
※時々テレビ番組の観覧へ行くのですが、実はとにかく明るい安村さんをこの目で見ております。
本当にあの姿で登場され、安心してくださいネタも10本くらい披露されました。
当時は全く存じ上げず、まさか流行語大賞候補にまで上り詰めるとは知る由もありませんでした。
※昨年と同じく、大晦日だけは飲みながら書いております。
大急ぎで行ったためまとまりがガタガタですがご了承ください。
また今年は鑑賞地でいただいたアルコール写真も掲載いたします。
新国立劇場バレエ団 Dance to the Future ~Third Steps~ NBJ Choreographic Group
新国立のダンサー自身が振付作品を発表する恒例の面白い舞台。
特に宝満さんの『はなわらう』、髙橋さんの『The Lost Two in Desert』が印象に残りました。
平山素子さんのソロを小野さん、本島さんが踊ったことも収穫。
繊細に壊れて行く小野さん、大胆に鮮やかに表現する本島さん、それぞれ異なる味わいを堪能できました。
AOYAMA BALLET FESTIVAL -LAST SHOW- 1月30日(金)
バレエ、ミュージカルなど数々の公演で愛されてきた青山劇場閉館に伴い開催。
若手から青山バレエフェス初期から出演しているベテランまで錚々たる顔ぶれが集結。
中でも2012年に大阪で観客を大爆笑に誘った矢上恵子先生振付のPDAによる『組曲PQ』は最初こそ大人しかった客席が徐々に熱を帯び、後半は要所要所で笑い炸裂。
大阪公演を鑑賞していた身としては嬉しいと同時に関東と関西の文化の違いを再確認。
YUJI SATO BALLET FESTA4 1月31日(土)
山本隆之さんによる矢上恵子先生振付『Bourbier』は神々しいまでの美しさ。
カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲はこうにも心を揺り動かす旋律であるのかと
昨年のKチェンバー公演に引き続き鑑賞でき感激を覚えました。
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帰りは会場最寄り駅の都立大学駅近くに佇むワインバーVIOLAにて。
オペラの舞台に因んで南イタリアのグラス赤ワインを。
(ボトルは店長さんが飾ってくださっただけで丸々1本は飲んでおりません。念のため・・・)
東京バレエ団マラーホフ版『眠れる森の美女』 2月8日(日) 川島さん/岸本さん
友人一押しの岸本秀雄さんが待望の主役デビュー。まだ少しあどけなさがありながらも爽やかで端正な王子を好演。
川島さんの晴れやかなお姉さん風のオーロラもお似合い。
ブルメイステル版の白鳥も行きたいが、新国立のラ・シルフィードと重なってしまっている…。
新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』 2月17日(火)~22日(日)
ファーストキャスト公演では小野さんニキヤVS米沢さんガムザッティの対決が実現。
火花散らし合う壮絶な女の戦いでございました。ムンタさんソロルはやや押され気味。
新国立劇場バレエ団 トリプル・ビル『テーマとヴァリエーション』『ドゥエンデ』『トロイ・ゲーム』
念願の新国立による『テーマ…』鑑賞。めくるめく振付、流麗で煌びやかなチャイコフスキーの音楽、精緻な群舞、とバレエ団のカラーに合った演目であると感じました。
2000年に初台でこの演目をご覧になった方がああ羨ましい。
スター誕生の瞬間に立ち会えたのですから…。
『ドゥエンデ』は2008年ワシントンの観客を大沸騰させたことが思い起こされますが
神秘的で滑らかな音楽に乗って座敷童たちがユニークなポーズを繰り出していき何度観ても心地良い気分になる作品。
トロイゲームはリハーサル写真を見る限り心配だった新国立男子が意外にも逞しさを増していた。
NHKバレエの饗宴2015
前年に比べると出演団体は減ったものの批判が集中した衣裳のセンスも忘れ去るほど
絢爛さと隙のない技術でトリを飾った新国立の『眠れる森の美女』3幕、
下村さん、山本さん、森田さんのベテラン勢が圧巻だった篠原聖一さん振付『カルメン』は強烈な印象。
そして後日のテレビ放送、『カルメン』でホセがスニガに上着を脱がされていく箇所や
カルメンとの寝室場面でのドアップ連続に管理人、失神(笑)。
ちなみに芝居とバレエ両方観ているかのよう、残虐な場面やエロティックな場面も
美しく成り立たせてしまうバレエの奥深さに『カルメン』は職場の先輩にも好評でした。
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帰りはスペイン料理店で乾杯。その名も「ドン・ホセ」。
第14回星のバレエ・カーニバル 4月12日(日) 《京都》
京都版・ひょっとしたら世界バレエフェスティバルより楽しいかもしれない舞台。
毎度豪華な出演者が集いながら入場無料でございます。
お花見とセットで楽しめる京都の旅は格別です。
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新国立劇場バレエ団『こうもり』 4月22日(火)~26日(日)
福岡さんが前代未聞!?公演期間中にヨハンとウルリックを兼任。
ノリノリ且つベラに深い愛情を示して幸せへと導いていたウルリック、
退団する湯川さんのパートナーを務めるに相応しい大人の男性の風格を
匂わせたヨハン、どちらも素晴らしかったのでした。
奥様度がぐっと増した小野さん、初挑戦ながらサザエさん風ホームドラマなお茶目な雰囲気と
後半では色っぽさを醸していた米沢さん、頼れる華やか姉さん女房な本島さん、
そして奇しくも初主演時と同じ演目、役柄で退団することとなった湯川さんの渾身のベラ、
連日濃い舞台が繰り広げられました。
マキシムへ行ったら、店長がマイレンさんでなきゃ嫌だと思った観客も多いはず。
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プログラムを開くと、、、世界屈指のヨハン。木苺のカクテルと一緒に夜景をバックに撮影。
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団 ビントレー版『シンデレラ』
英国バレエ名物・可愛らしくもタキシードなどを着こなすお洒落な着ぐるみたちがたくさん登場。
ゆるキャラ大国である日本の観客は大いに喜んだはずです。
星の精たちが描き出す八の字のフォーメーションも上階から眺めると引き込まれていきそうでした。
モスクワ音楽劇場バレエ団『エスメラルダ』 5月21日(水) ソーモワ/スミレフスキー/キリーロフ
バレエ団に関心を抱いてから早20年。念願の鑑賞でした。8月上演の佐々木美智子バレエ団『ノートルダム・ド・パリ』の勉強も兼ねて足を運びましたがダンサーの表現力、身体能力双方が高く瞬く間の3時間。
ステンドグラスが描かれた大幕、堅固で写実的な装置、中世パリ街並みの鳥瞰図など舞台の世界に迷い込まずにはいられません。
十八番として誇りを持って上演を重ね続けていることが伝わりました。
平日3回公演でうち2回が昼公演だったのは未だ謎。
モスクワ音楽劇場バレエ団『白鳥の湖』 5月23日(土)夜 ミキルチチェワ/スミレフスキ
待望の生、そして本家のブルメイステル。緻密に練り上げられた演出は噂に聞いていた以上に面白く、中でも民族舞踊のダンサーたちがロットバルトの手下として全員で王子を追い詰めて行く3幕は鳥肌ものでした。
新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』 6月10日(木)14日(日) 米沢さん&ムンタギロフ/長田さん&奥村さん
新国立の群舞はいつ観ても整然とした美があり、いつでも安心。
ゲネプロ時のムンタさんの髪型が不思議な七三分けでした。
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今回は賛助会員の方よりお声かけいただき、鑑賞することができました。
初めて手にした水色のチケット。アトレ会員抽選招待とは異なり、飲み物のクーポン付き。(羨ましい)
アリオスバレエシアター2015 下村由理恵バレエ・リサイタル『オーケストラのためのポエム』『The Fisherman and his Soul』 6月20日(土)21日(日)《福島県いわき市》
『オーケストラのためのポエム』は古き良きアメリカを思わせる明るくポップな作品。
『The Fisherman...』は滑らかに揺らめき漁夫に興味津々な下村さんの人魚、
人魚への愛と魂どちらをとるか苦悩して悶える山本さんの漁夫には感涙寸前。
原作を読むと、例えば人魚と漁夫の出会いでは
<漁師の手が触れると、人魚は鴎がびっくりしたような叫び声をあげて、目をさまし、
藤色の紫水晶のような目で、おそるおそる漁師を見つめ、
身をもがいて逃げようとしました。けれども漁師は人魚をしっかり抱きしめて、いっかな放そうとしませんでした>
人魚が網に引っ掛かったときの漁夫の姿について
<全力をふりしぼって、荒網をひっぱりましたので、
青銅の花瓶のエナメルの線みたいに、長い血管が両腕に盛り上がってきました>といった
それぞれのキャラクターの描写が下村さんと山本さんにぴたりと当てはまり、行きの常磐線車中で既にニンマリ。
天国のオスカー・ワイルドもさぞ喜んだことでしょう。
それから最前列席は舞台まで1mもなく、冒頭で漁夫が舞台前方向へ向かって大網を投げて漁をする箇所では
私に引っかからないかと要らぬ心配。(掛かって引き上げたとしても、網、破れるねん)
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幻想的な海世界の余韻に浸ったままホテルに戻り、その後一杯飲みに。お店はその名も「漁夫」。
舞台で拝見した、腕力が強そうで巨大な魚をも容易に引き上げそうな漁師さんが水揚げした魚を味わえる、
わけではありませんが地元の方々で賑わい、1人でも気兼ねなく入れる居心地の良いお店でした。
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今回の楽しみの1つ、福島の銘酒を利き酒で堪能。
(記念撮影用にお店の方が持って来てくださっただけで、瓶3本分を飲み干したのではありません)
相当な酒好きであるとお感じになったのか、福島のお酒関連のパンフレットや写真集を見せてくださるなど
素敵な時間を過ごすことができました。
新国立劇場バレエ団こどものためのバレエ劇場『シンデレラ』 7月25日(土) 小野さん/福岡さん
子供向けとはいえポイントとなる箇所は省略せず。本島さんが華麗なる姉、
堀口さんが能天気でお茶目な妹を爆演。新国立のお姉さん方が魅せました!
この日は気温が35度以上あり、青を基調とした背景や星の精たちの白と水色の衣裳は納涼に嬉しい色彩。
MRBバレエスーパーガラ2015 8月2日(日) 《大阪》
3年ぶりのスーパーガラ。野間さんと山本さんの幕物を観ているかのような椿姫、
前田さんと恵谷さんの可愛らしく軽快なゼンツァーノが特に印象深く刻まれました。
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『椿姫』を主たる目的で足を運んだため、グランキューブから1駅の渡辺橋駅近くにあるDUMASにて白ワインで乾杯。
店内にはデュマ(父親のほう)の絵が飾られています。
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帰りの新幹線にて酒盛り、水代わりの赤ワイン。(健康のためにも皆様は真似なさらずに)
田中千賀子バレエ団『ドン・キホーテ』 8月9日(日) 《福岡市》
8年ぶりの福岡での鑑賞。そして下半期のドンキ祭りの始まりです。
田中さんの女性らしい柔らかさのあるキトリ、佐々木さんの弾けるバジル、
ついに初見・山本さんの色男なエスパーダ&ボレロ、武藤さんの美少年風ガマーシュと見所盛りだくさん。
田中バレエは初めての鑑賞でしたが踊り方がとても優雅で上品。
田中ルリさんや中村祥子さんのインタビューで読んだ千賀子先生の指導がしっかり行き渡っていると見受けました。
このあと我がドンキ前線は徳島、大阪、東京都世田谷区と北上し最後は一気に愛媛へ南下です。
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博多といえば屋台でラーメン!中洲にて、中瓶ビールで乾杯!
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2軒目。(まだ呑むんかい)焼きラーメンと日本酒。極楽極楽。
日曜定休の屋台が多いと聞いていましたが、結構な数が並んでいました。
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夢から、ではなくやや2日酔いな状態から覚めて空港へ行き朝食を。
(朝からビール・・・。この週はお盆休みだから良いのだと言い聞かせ、いただきます)
柚子の効いた冷やし唐揚げとあんぱん、美味しうございました。
世界バレエフェスティバルBプログラム 8月11日(火)
9年ぶりのバレエフェス。前回はABプログラム2回ずつに全幕プロ4回とガラ、とほぼ通しての鑑賞でしたが
翌年以降夏場は特に全国各地に出向き始め、遠ざかっておりました。
ところが今年8月に入ってから演目を眺めているうちに行きたい思いが募って
アレクサンドロワのキトリとやロパートキナのライモンダが含まれているBプロを直前に選択。
アイシュヴァルトの椿姫にも魅せられ、大変楽しいお祭りでした。
次々とスターが登場し、目はついていけても心がなかなか追いつかず。
小林紀子バレエシアター ミックスプログラム 『ソワレ・ミュージカル』『グローリア』『RAYMONDA ACTⅢ』8月21日(金)
おもちゃ箱を開けたかのように楽しく陽気に次々とダンサーが踊っていく『ソワレ・ミュージカル』、
戦争によって青春を奪われた男女を描いた『グローリア』、
シックなゴールドに彩られた『RAYMONDA ACTⅢ』、充実の3本でした。
清水洋子バレエスクール『バレエ・コンサート』、『海賊』よりハイライト、『ドン・キホーテ』 8月23日(日) 《徳島》
発表会はバレエコンサートと海賊ハイライト。
ジゼル第2幕のパドドゥでは精霊になってもアルブレヒトへの一途な思いが伝わってくる儚いジゼルと
山本さんは高貴なただずまいといい胸を締め付けるような切なさといい世界一のアルブレヒトです。
夜の公演ドンキ全幕。寺田亜沙子さんと福田圭吾さん主演で幸せオーラ全開な舞台でした。
ご当地のサービスか、キトリとバジルの結婚が決まると大団円は阿波踊り。
ドン・キホーテ爺さん、灯籠を持つようにして右へ左へと踊ります。
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公演も楽しく、瞬く間に終演。
駅前のワインビストロ渡辺精肉店にて『ドン・キホーテ』にちなみ
スペイン産ワインと生ハムで乾杯。
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『ジゼル』にも心から感動いたしましたので
ドイツでのぶどう収穫祭が舞台になっている設定にちなみ、
ドイツワインでも乾杯。
『ΑΝ'ΑΓΚΗ(宿命)』ーノートルダム・ド・パリよりー 8月30日(日) 《大阪府八尾市》
下村さんの艶めかしくも可憐な一面を覗かせるエスメラルダ、佐々木さんの心優しいカジモド、
山本さんの聖職者である身分でありながらもエスメラルダに禁断の恋をし、
嫉妬に駆られてエスメラルダを羽交い締めにまでするなどやがて破滅の道へと陥って行くフロロ、
最強のダンサー兼俳優陣が揃った舞台でした。
プロローグにエスメラルダとカジモドの生い立ちのエピソードを入れ、より悲劇性が際立つ展開に。
そしてもう一人の名演者はフェビウスの青木崇さん。
エスメラルダとベッドを共にしていたときにフロロに背中を刺されたときの仰け反りに拍手。
下手すれば安っぽいサスペンスになってしまいますが、
刺されたときの大袈裟すぎる姿によってドラマが盛り上がったのはいうまでもありません。
何しろ、ナイフを照明に当てるようにしてきらりと光らせて観客に見せ、
迷いなく思い切り刺すというフェビウス刺殺の覚悟を決めたフロロの立ち振る舞いも凄まじいものがあったのですから。
新作の初演とは思えぬ完成度の高さで、全出演者の身体の隅々までに中世パリに息づく人々の
弾圧に屈さぬ覇気が沁み渡った舞台が1回のみ、大阪のみでの上演は実に勿体なく
是非他の地域でも公演を実現していただけたらと願っております。
バフチサライに並ぶ、佐々木バレエの十八番として今後も再演を重ねてほしい演目です。
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帰りの新幹線にて舞台の世界に浸りつつ、フランス産ワインで乾杯。
(公演のキャッチコピーにちなんでお肉に合うワインと書かれたワインを選択。
渋みが強くかなり濃厚でございます)
ケイバレエスタジオ 30th Anniversary Concert『ドン・キホーテ』全幕/『J&H』(ジキルとハイドより) 9月20日(日) 《大阪府吹田市》
クラシックはドン・キホーテ全幕。3幕のキトリを踊られた工藤さんの隙のない格好良さに惚れ惚れ。
ドン・キホーテ爺さん、今回は梶原父さんに介抱されて舞台袖へ笑。
福田紘也さんの観客の笑いを誘った流し目エスパーダは歴史に残るに違いありません。
コンテンポラリーはJ&H。(ジキルとハイド)山本さん扮する博士がジキル(圭吾さん)とハイド(福岡さん)2つの感情に苛まれやがて絶命する過程は凄みがあり、しばらく余韻から抜け出せませんでした。
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友人2人は早めのバスでそれぞれ徳島、新潟へと出発したため発車までしばらく時間がある私は1人梅田のバーへ。
『ジキルとハイド』の作者スティーヴンソンが「王者の風格」と称したとされるウイスキー・タリスカーをロックで乾杯。
女性1人でも入り易いお店です。マスターにプログラムを見せたところ興味深く眺めてくださり
男性の迫力にも注目なさっていました。
Angel R Dance Palace10周年記念発表会『ドン・キホーテ』 9月21日(月) 《東京都世田谷区》
大人の生徒さんが通うスタジオの10周年記念発表会。オーディションで選ばれたキトリ役の生徒さん、
前日に続いてドヤ顔連発でキトリを優しく見守る圭吾さん、素敵なカップルでした。
山本さんのエスパーダは前月の福岡以上に色男オーラ大全開。まさに正統派エスパーダでございます。
射抜くような強い眼力、踊り子に対し紳士的に接する姿など全てに心を撃ち抜かれました。
3幕のワルツにはバレエ鑑賞仲間の友人が出演。仕事と両立しながらレッスンに通い、
全幕の大舞台に臨む姿勢には頭が下がります。
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三軒茶屋で一杯。ワインのラベルがこの日の結婚式を彷彿とさせます。
(注文はグラス1杯です。勢いに乗ればエスパーダさんの如くボトルごと飲み干せたかもしれませんが)
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スペイン産青唐辛子。少しぴりっと辛く、チーズとの相性抜群。ワインが進みます。
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2軒目、(まだ行くんかい)白ワインといわしのマリネ。色が鮮やか。
スターダンサーズバレエ団創立50周年記念公演『オール・チューダー・プログラム』 9月26日(土)27日(日) ≪神奈川県川崎市≫
『葉は色あせて』で吉田都さんと山本さんが夢の共演。寄り添って歩く姿だけでも愛おしいものが胸に響き、感無量。
『火の柱』で圧巻の女優魂を魅せた本島さんのヘイガー力演も忘れられません。
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初日は小田急線の成城学園前にて乾杯。チューダーの故郷にちなんでイギリスのビールです。
(毎度ですが無理矢理な口実をお許しください) 世田谷再発見の旅が続いております。
ちなみにお店の目の前には、初日に『火の柱』ヘイガー役で大活躍された本島さんが
先月末にワークショップを開催された区のホールがございます。
新国立劇場バレエ団『ホフマン物語』10月30日(金)福岡さん/長田さん/小野さん/米沢さん 31日(土)菅野さん/奥田さん/米沢さん/本島さん 11月3日(火)井澤さん/長田さん/小野さん/米沢さん
13年前に牧バレエで鑑賞したときは舟歌しか印象に残らず、期待度マイナスで足を運びましたが意外や意外、
見せ場てんこ盛りで面白い作品でした。福岡さん、老けメイクはほどほどに。せっかくの端正なお顔が台無しに笑。
野間バレエ団 山本隆之さん版『くるみ割り人形』11月1日(日)
夢の中に両親やフリッツを登場させて家族の繋がりを丁寧に描いた上品であたたかみのある演出、
カーテンコールでの出演者の方々から零れる柔らかな笑顔は
山本さんの優しいお人柄が大きく関係しているに違いありません。
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ビールとお好み焼きで昼下がりから乾杯。店名が「胡桃屋」。
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終演後はレッスン仲間の方とビールとドイツ料理で乾杯。10月のレッスン後に
スタジオ近くの居酒屋で真昼間から一緒に呑んだ方で、話はなかなか尽きず。
翌々日は再び初台に戻り、『ホフマン物語』を鑑賞。
沖田美延バレエスタジオ発表会 11月15日(日)
新国立劇場で活躍されていた沖田さんは相変わらずプロポーションが美しく、煌びやかなオーロラ姫にうっとり。
衣裳の展示も見応えがあり、1着1着じっくりと見入りました。
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渋みと深みのあるフランス産赤ワインを気持ち良くいただきました。
シュツットガルト・バレエ団『オネーギン』レイリー&オサチェンコ
初めて観た2008年、選曲の素晴らしさに作品の虜になりましたが今回も感激。
選曲、ドラマの濃さに胸を打たれ特に音楽はあたかもこの作品のために作られたと思うほど、
華麗で郷愁漂う曲の数々に感動を覚えます。
今や世界各地のバレエ団でレパートリー入りしていますが、本家の舞台を鑑賞でき幸運でした。
原作を数種類の翻訳で理想の日本人キャストを思い浮かべつつ読むと楽しさも倍。
マリインスキー・バレエ『愛の伝説』 11月27日(金)ロパートキナ/スメカロフ/シャプラン
ずっと生で観たかった作品の1つ。東洋風の不思議な調べに包まれる中で踊るロパートキナの孤高な存在感はまさに女王。
グリゴローヴィチらしい勇壮な群舞も迫力でしたが、ボリショイのほうが好みでした。
板東ゆう子ジュニアバレエ創立20周年記念公演『ドン・キホーテ』 11月29日(日)≪愛媛県西条市≫
オープニングはゴットシャルク組曲。板東先生と山本さんの詩人のしっとりとした美しさ、
観る者の心を解きほぐすあたたかさ、大人の味わいある色気はいつまでも見続けていたいほど。
ドン・キホーテ全幕は圭吾さんによるサンチョが大活躍。
板東先生の女性らしい色香のあるキトリ、紙吹雪とともに登場しても、
髪を掻き上げる仕草も山本さんの絵になるエスパーダなど錚々たる方々が愛媛に集結。
2幕ではサプライズで下村さんと2幕に名前のない福岡さんによる泥酔ジプシーも忘れ難い名演。
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朝、道後温泉に浸かった後は坊ちゃんビール。
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帰りはバスを待つまで日本酒で乾杯!
新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』 12月19日(土)小野さん/福岡さん/五月女さん 22日(火)米沢さん/ムンタギロフさん/奥田さん
ノーコメント。(ダンサーの責任ではありません)
松崎すみ子バレエ『幻覚のメリーゴーランド』 12月23日(水)
予想に反してほぼ山本さん1人舞台な作品。山本さん演じる夢見がちな作曲家を志す青年(ベルリオーズ)が
狂気へと突っ走る半生を描き、心が震えっぱなしでした。
虚ろな目で倒れこんでも品を失わないのは流石でございます。
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終演後は会場1階のベルギービールを多数取り揃えたカフェにて「幻覚」ビール。
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メニューに詳しい説明書き。幻覚には溺れませんでしたがその日、『くるみ割り人形』のクララに負けぬ
素敵な夢を見たため満足。(それは違うか)
川上恵子バレエスクール発表会 12月25日(金)《大阪府吹田市》
板東先生と山本さんのガチョーク詩人は何度観ても痺れます。素敵なクリスマスプレゼントとなりました。
深川秀夫さん版オーロラ姫の結婚はお洒落で品位ある舞台。
衣裳のセンスも良く、素晴らしい美的感覚がクリスマスを彩りました。今年の見納めも昨年と同様大阪です。
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大阪港駅近くのたこやき店にて。ラッコは海遊館のお土産屋さんだけに行き、
自身へのクリスマスプレゼントとして購入。また増えてしまった。
教えていただいたネパール料理店に行こうとしたが、残念ながらランチ終了。次回こそは訪問。
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ドイツのグリューワイン(ホットワイン)で乾杯。ノンアルコールもあり、
お酒が飲めなくても雰囲気を味わいたい方に好評だったようです。
夜は急激に冷え込んだために温かな飲み物は嬉しく、ついついお茶感覚で飲み干しそうに。
カップはプラスチック製で持ち帰りも安心。
映画・展覧会
ボリショイ・バレエ in シネマSeason 2014 -2015『ファラオの娘』
映画『ボリショイ・バビロン』
ボリショイ・バレエ in シネマSeason 2015 -2016『くるみ割り人形』
カフェ・カトル・ヴァン・ヌフにてかわぐちいつこさんのバレエイラスト展
熊川哲也とKバレエ展
来年はどんな年になるか。ロイヤルと新国立、そして大阪の佐々木バレエもロミオとジュリエットを上演し、
もし12月に新国立がシンデレラ上演となればプロコフィエフの当たり年になりそうです。
最後になりましたが、今年もこの地味で読み応えが少ないブログをお読みいただきまことにありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください!
2015.12.31 ギエムを観ながら大急ぎでパソコンに向かっている管理人
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今年の国内カンパニー公演と来日公演を1本ずつ選出するとすればこの2本、
佐々木美智子バレエ団『ノートルダム・ド・パリ』とモスクワ音楽劇場バレエ団『エスメラルダ』。
原作は奇しくも同じ作品でした。
紀尾井町のAUX BACCHANALESにて。