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Channel: アンデオール バレエ日和
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【バレエジャポン記事の予習で何倍も楽しめた】ディズニー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』

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順番前後いたしますが、ロイヤルシネマ『うたかたの恋』は後日に回しまして時節柄こちらを先に。
ディズニー制作の映画『くるみ割り人形と秘密の王国』を観て参りました。
https://www.disney.co.jp/movie/kurumiwari.html







お好きな方には申し訳ないのですが、私はディズニーがやや苦手でして
千葉県浦安市の夢の国へは何度も足を運んでいるものの楽しんではいてもはしゃいだことは幼い頃もなかったようで
(黄色の熊だ、アヒルの水兵だ、など夢を壊しかねないことを呟いていたと記憶。
仮にジブリーランドが開園したら年間パスポート購入決定でしょうが)
バレエ映画の公開とはいえ気が進まず加えて今月はバレエ映画が目白押しのため見合わせようと思っておりました。

ところがバレエジャポンに掲載されていた
こちらのインタビュー記事を目に通したところ気持ちは一転。読み終えて、今の私が行かないわけがありません。
人間とは身勝手で単純な生き物であると省みつつも、
新国立くるみ鑑賞開始の時期に入る前に映画館へと足を向けた次第です。

まだ公開中でこれからご覧になる方もいらっしゃいますので我が拙い詳細な感想は控えますが
バレエのくるみ割り人形と映画オリジナルの世界観を合わせた、独自の視点で解釈されている作品で
母を亡くした、聡明でユニークな感性の持ち主であるヒロインのクララが
ドロッセルマイヤーの作業場を出入りするうちに異世界へと飛び込み壮大な冒険が繰り広げられます。
少々物申したい箇所はあれど、バレエではない場面でも
チャイコフスキーの音楽が所々に散りばめられバレエシーンの入れ方にもご注目を。
3Dではなくても緻密な映像美に吸い込まれそうになり臨場感たっぷりです。

当ブログでは説得力に欠ける文しか起こせず、最たる参考資料は上記にて紹介した
新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト渡邊さんのインタビュー記事ですので
これからご覧になる方も、既に鑑賞を済まされた方もどうぞお読みください。
偏りなく全体を網羅しつつ鑑賞のポイントを分かりやすく挙げてくださっていて
ファンか否かを差し引いても、観に行きたくなる解説です。
私の場合もし読まずに鑑賞していたら、不満を募らせぼやきながら
TOHOシネマ新宿からの帰り道新宿駅サブナード地下街を歩いていたことでしょう。
ディズニーだからと先入観にとらわれ、バレエとの違いを
魅力として捉えようとしていなかった自身が恥ずかしくなりました。

それにしてもバレエと映画版のあらすじの違い、音楽の使い方、ダンサーの見せ場、衣装のデザインなど
細部に至るまで様々な視点からよく観察していらっしゃり
一度の鑑賞でこんなにも膨大な量を記憶なさってしまうとは、渡邊さんの賢さを見習いたいと心底感じます。

バレエジャポンには中村祥子さん、神戸里奈さん、木村優里さんへのインタビューも掲載されています。
ご鑑賞の前に是非ご覧ください。
https://ballet-japon.com/the_nutcracker



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帰りは白ワインとチーズケーキ。くるみを観ると甘い物の気分になりますがアルコールも欠かせません。



※以下余談ですが。
映画鑑賞した当日夜に偶然テレビを観ていたところお菓子を紹介するNHKの番組「グレーテルのかまど」にて
ツアー中のニュージーランドにて公演に出演したアンナ・パブロワにちなんで誕生した
メレンゲをふんだんに使ってチュチュを模したサクッと軽いケーキであるパブロワを特集。
番組内で流れる曲が金平糖で、約半日に及ぶくるみ日和により
12月以降もアリスの音楽が頭から離れずくるみモードに入れずにいた管理人も
チャイコフスキーが脳内に戻り、翌日から新国立くるみ鑑賞開始。学校団体に混じりながら堪能いたしました。
ところで映画といえば映画評論家淀川長治さんの存在が今尚強くありますが、
淀川さんはアンナ・パブロワの来日公演をご覧になっている方で当時の印象を書き残していらっしゃいます。
番組中盤で流れた瀕死の白鳥を踊るパブロワの映像を観ながら感慨に耽ったのでした。




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